あなたの家は大丈夫ですか?
空き巣に狙われやすい家。それは決して他人事ではありません。2023年の空き巣被害は約5万2,000件に上り、その被害総額は約102億円に達しています。
しかし、適切な対策を講じることで、空き巣被害のリスクを大幅に低減することができるのです。
防犯カメラやセンサーライトなどの防犯設備を導入している世帯は全体の約65%にとどまっており、まだ多くの家庭で対策の余地があることがわかります。
本記事では、空き巣に狙われやすい家の特徴7つと、それに対する効果的な防犯対策を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
要注意!空き巣に狙われやすい家7選

空き巣犯は、ある特徴を持つ家を狙う傾向があります。
以下に、特に注意が必要な7つのタイプの家を紹介します。自分の家がこれらの特徴に当てはまらないか、チェックしてみましょう。
1. 死角の多い家
空き巣犯は、人目につきにくい場所を好みます。植木や塀で視界が遮られた家は、侵入しやすいターゲットとなります。
- 高い塀や生け垣で囲まれた家
- 玄関や窓が道路から見えにくい家
- 樹木が生い茂った庭のある家
2. 施錠が不十分な家
鍵をかけ忘れた窓や、簡単に破壊できる鍵は、空き巣にとって格好の侵入口です。
- 古い鍵や簡易な鍵を使用している家
- 窓や勝手口の鍵をかけ忘れがちな家
- ベランダに物干し竿や椅子などの踏み台になるものを置いている家
3. 照明の少ない家
暗がりは空き巣の最大の味方です。夜間でも家の周りが暗い家は、狙われやすくなります。
- センサーライトなどの屋外照明がない家
- 夜間、庭や玄関周りが暗い家
- 長期不在時に完全に消灯してしまう家
4. 長期不在が分かりやすい家
郵便物が溜まっていたり、雨戸が閉まったままだったりと、長期不在が一目で分かる家は空き巣のターゲットになりやすいです。
- 新聞や郵便物が溜まっている家
- 常に雨戸が閉まっている家
- 植木や庭の手入れが行き届いていない家
5. 防犯設備の無い家
防犯カメラやセンサーライトなどの防犯設備が全く見当たらない家は、空き巣にとって侵入しやすい家と判断されます。
- 防犯カメラが設置されていない家
- センサーライトなどの防犯機器がない家
- 防犯ステッカーなどの抑止力となる表示がない家
6. 周囲からの視線が遮られた家
近隣住民や通行人からの目が届きにくい家は、空き巣にとって理想的な標的となります。
- 道路から離れた場所にある家
- 周囲に空き地や公園が多い家
- 建物の構造上、侵入口が人目につきにくい家
7. 逃げ道の確保しやすい家
空き巣は、万が一のときの逃げ道を重視します。複数の逃走経路が確保できる家は、狙われやすくなります。
- 裏口や非常口がある家
- 大きな窓が多い家
- ベランダから隣家や公共の場所に簡単に移動できる家
プロ直伝!空き巣対策7つの極意

空き巣に狙われやすい家の特徴を知ったところで、次は具体的な対策方法を見ていきましょう。
以下に紹介する7つの対策は、防犯の専門家が特に効果的だと認める方法です。これらを組み合わせることで、あなたの家の防犯レベルを大幅に向上させることができます。
1. 確実な施錠と補助錠の活用
最も基本的かつ効果的な対策は、確実な施錠です。ピッキングに強い鍵や複数の鍵を使用することで、侵入のハードルを上げることができます。
- ディンプルキーやIC錠など、ピッキングに強い鍵を採用する
- 玄関ドアに補助錠を追加する
- 窓には鍵付クレセントや補助錠を取り付ける
2. 防犯カメラとセンサーライトの設置
見られているという意識は、空き巣を最も躊躇させる要因の一つです。防犯カメラとセンサーライトの組み合わせは、強力な抑止力となります。
- 玄関や庭、駐車場など、侵入されやすい場所に防犯カメラを設置する
- 人感センサー付きのライトを家の周囲に配置する
- カメラの映像をスマートフォンで確認できるシステムを導入する
3. 窓ガラスの強化と侵入防止フィルム
窓は空き巣の主要な侵入経路です。ガラスの強化や侵入防止フィルムの使用で、窓からの侵入を困難にします。
- 防犯合わせガラスに交換する
- 既存の窓ガラスに侵入防止フィルムを貼る
- 窓の内側に侵入防止用のバーやロックを取り付ける
4. 不在時の対策と生活感の演出
長期不在時でも、家に人がいるように見せることが重要です。
- 新聞や郵便物の配達を止める
- タイマー式のライトやテレビを活用する
- 信頼できる隣人に定期的な見回りを依頼する
5. ご近所付き合いと地域の防犯活動
地域のつながりは、空き巣対策に大きな効果があります。
- 挨拶を交わし、良好な関係を築く
- 不審者情報を共有する
- 地域の防犯パトロールに参加する
6. 最新のホームセキュリティシステム
テクノロジーの進歩により、より高度な防犯システムが利用可能になっています。
- スマートフォンと連動した遠隔監視システムを導入する
- 異常を検知すると自動で警備会社や警察に通報するシステムを利用する
- AI搭載の防犯カメラで、不審な行動を自動検知する
7. 庭木の手入れと死角の除去
適切な庭の管理は、空き巣の隠れ場所を減らすことにつながります。
- 定期的に庭木を剪定し、見通しを良くする
- 家の周囲に砂利を敷き、足音が聞こえやすくする
- 塀や垣根は適度な高さに保ち、外からの視線を確保する
空き巣の心理と行動パターン

効果的な防犯対策を講じるためには、空き巣犯の心理や行動パターンを理解することが重要です。
ここでは、空き巣犯がどのように標的を選び、どのように行動するのかを詳しく見ていきます。
空き巣が家を選ぶ際のポイント
空き巣犯が家を選ぶ際の主な判断基準は、以下の3点だと考えられます。
- 侵入のしやすさ:鍵のかけ忘れや簡単に破壊できる窓の有無
- 発見されにくさ:周囲からの視線が遮られているか
- 逃げやすさ:複数の逃走経路が確保できるか
空き巣犯の多くは、実行前に何度も下見をします。その際、これらの3点を重点的にチェックしているのです。
空き巣の典型的な侵入経路と手口
空き巣の侵入経路は以下の順に多いことがわかっています。
- 窓からの侵入:全体の約60%
- 玄関ドアからの侵入:約20%
- ベランダからの侵入:約15%
- その他(勝手口、ガレージなど):約5%
これらの統計を踏まえ、窓や玄関ドアの防犯対策を重点的に行うことが効果的です。
季節別・住居タイプ別の対策

効果的な防犯対策は、住居のタイプや季節によって異なります。
ここでは、一戸建てとマンションの違い、そして季節ごとの対策ポイントを解説します。
一戸建てとマンション、どう違う?
一戸建てとマンションでは、空き巣対策のアプローチが若干異なります。
一戸建ての場合
- 庭や塀の管理が重要
- 全方向からの侵入に注意が必要
- ご近所との連携がより重要
マンションの場合
- 共用部分のセキュリティに注目
- ベランダからの侵入に特に注意
- オートロックシステムの信頼性確認
季節で変わる空き巣の手口と対策
季節によって空き巣の手口や頻度が変化するため、それに応じた対策が必要です。
- 夏:窓を開けがちなので、網戸や窓用補助錠の強化が重要
- 秋:日が短くなるので、センサーライトの設置や早めの点灯を心がける
- 冬:年末年始の長期外出に備え、留守を悟られない工夫を
- 春:窓を開ける機会が増えるので、窓の施錠確認を習慣化
まとめ:今日からできる空き巣対策
空き巣に狙われやすい家の特徴と効果的な対策について、詳しく見てきました。
最後に、すぐに実践できる対策をチェックリストにまとめます。
- □ 玄関ドアと窓の鍵を確認し、必要に応じて補強する
- □ センサーライトを設置し、家の周りを明るくする
- □ 防犯カメラまたはダミーカメラを設置する
- □ 窓ガラスに防犯フィルムを貼る
- □ 近所付き合いを大切にし、コミュニティの防犯意識を高める
- □ 長期不在時の対策を立てる(新聞停止、タイマー式ライトの設置など)
- □ 庭木の手入れを定期的に行い、死角を減らす
一つ一つの対策は小さなものかもしれません。
しかし、これらを組み合わせることで、あなたの家を空き巣に狙われにくい「要塞」に変えることができるのです。
今日から、できることから始めてみませんか?